親が建てたアパート、子供の代には大丈夫?

親の代には順調だったアパートにも、「二代目の悲劇」がやってきます

今、アパート業界では「二代目の悲劇」という言葉がよく使われます。事実、経営に行き詰って競売に出てくるアパートの大半は二代目オーナーが所有するものです。
これは「新築の魔力」が築10年から先、二代目の頃には通用しなくなることも大いに関係があります。

 

アパート経営の「おいしい部分」はすべて親の世代に取られてしまい、子供の代には骨と皮しか残っていないのではないか?そんな思いから、オーナーの子息がアパート経営を引き継ぐことを嫌がるケースも出て来ています。
ここではそんな「二代目の悲劇」を詳しく見てみましょう。

迫りくる大規模修繕をどうするか。二代目にとっては大きな課題になります

二代目オーナーの時代には、様々な大規模修繕の費用負担が波のように押し寄せてきます。
外壁の塗り替えや貼り替え・防水工事のやり直し・各種設備の交換など、築14~15年のアパートでは、親の時代にはピカピカだった部分にも傷みや劣化が確実に現れてくるからです。

 

ちなみに、二代目の頃になって必要となる大規模修繕は

●屋根の葺き替え(7~10年目)
●外壁の塗り替え(7~10年目)
●防水工事のやり直し(5~1年目)
●各種設備の取り替え(12~15年目)
●部屋内の貼り替え(入居者の退去ごとに必要だが、10年目以降はさらに負担増に)

 

以上が主要なものです。
もちろん、親の代から修繕資金をしっかりプールしてあれば問題はないでしょう。
しかし、実のところ「そこまで手がまわらなくて…」というオーナーの方が圧倒的に多いのが現実です。


手取額よりも課税所得が多くなる。そんな逆転現象が二代目を襲います

「二代目の悲劇」は修繕費負担だけではありません。所得税に関しては、二代目オーナーの頃に驚くべき逆転現象が起こることをご存知でしょうか?

 

例えば、最初に1億円の借入金をもとにアパート経営をスタートしたとしましょう。
この場合、1年間の返済額は500万円くらいが一般的です。アパート経営の資金返済は元利均等返済がほとんどで、これは元金と金利を合わせた合計額を一定にして返済する方法です。
つまり、前述の場合は年間500万円をずっと返済していきます。そして、その内訳は「元金100万円+金利400万円」のようになります。当初は、借入残高が大きいため金利割合は高くなります。普通、10年以上が過ぎると500万円の内訳は「元金400万円+金利100万円」ほどになります。

 

ここで困った事態が発生します。それは、所得税の申告では金利は必要経費とみなされるのに、元金はみなされないためです。
先ほどの例では、親の世代がアパート経営を始めた頃は400万円が必要経費と認められました。
それが10年以上経って二代目になった頃には100万円しか経費にできないのです。

 

オーナーの年間収入を800万円としてみましょう。毎年500万円の返済は続いているので、これを差し引いた300万円が手元に残ることになります。しかし、所得税の申告では500万円のうち100万円しか必要経費にできません。つまりオーナーのもとに700万円が残った計算になるのです。

 

しかし、この700万円からさらに課税所得を下げてくれるのが減価償却です。アパートの建設費などを毎年少しずつ必要経費としていく仕組みが減価償却ですが、意外なことに木造と鉄筋コンクリート造では償却費が大きく異なるのです。
1億円でアパートを建てた場合、木造は約450万円、鉄筋コンクリート造は200万円ちょっとが減価償却費として認められます。そして、それぞれを700万円ちょっとから引くと、木造は250万円、鉄筋コンクリート造は500万円が課税所得になります。


築10年以上が経過した二代目の時代には…

木造・鉄骨の場合 =

実際の手取り

300万円

課税所得

250万円

鉄筋コンクリート造の場合 =

実際の手取り

300万円

課税所得

500万円

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そう、鉄筋コンクリート造のアパートでは完全に逆転現象がおきていますね。
実際は手取り300万円しかないのに、500万円に課税されては、たまったものではありません。「これでは税金を払うために経営しているようなものだ…」と嘆く二代目オーナーが多いのも分かるというものです。

 

ちなみに、木造と鉄筋コンクリート造で償却費に差が出るのは、法定耐用年数が木造20~22年(鉄骨は27年償却)、鉄筋コンクリート造47年と2倍以上も違うからです。多くの年数で割る分だけ、鉄筋コンクリート造の1年の償却額は低くなるわけです。


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